ネイルサロンにお客さまが来ない理由|集客・リピート・売上を見直す6つの視点

予約表を開くと、以前より空いている日が目につく。Instagramを更新しても、新しい予約がなかなか入らない。いつも来てくださっていたお客さまの顔も、最近見ていない。
そんなとき、「もっと新規のお客さまを集めなければ」と焦ってしまうことはありませんか。
ネイルサロンにお客さまが来ないと感じたら、まず、新規のお客さまが少ないのか、これまでのお客さまの来店が減っているのかを分けて確認しましょう。予約や売上が減る理由は、一つとは限りません。
こんにちは。ネイルサロン専門の経営コンサルタント、門馬俊光です。
40代・50代になり、「売上は守りたい。でも、これ以上仕事を増やすのはつらい」と感じているオーナーさんもいらっしゃると思います。今回は、個人・小規模のネイルサロンで、何から見直せばよいかを6つの視点でお伝えします。
ネイルサロンにお客さまが来ないとき、最初に確認する6つのこと
まずは直近3か月ほどの予約表や売上記録を見てください。前年の同じ時期の記録があれば、季節による違いも比べてみましょう。
| 確認する項目 | 見ておきたいこと |
|---|---|
| 新規客 | 初めて来店した人数は減っているか。何を見て予約しているか。 |
| 既存客 | 2回目以降の来店が減っていないか。初回来店のあとにつながっているか。 |
| 来店周期 | 同じお客さまの来店間隔が以前より長くなっていないか。 |
| 失客・来店の途絶え | いつもの来店時期を過ぎても、次の予約がない方が増えていないか。 |
| 客単価 | 来店数が同じでも、1回あたりの支払額が下がっていないか。 |
| キャンセル・空き枠 | 最初から予約がない枠と、キャンセルで空いた枠のどちらが多いか。 |
この6つは互いに関係しています。来店周期が延びれば、その月の既存客の来店数も減ります。別々に確認するのは、原因を見つけるためです。
例えば、新規のお客さまは先月と同じでも、常連のお客さまの来店が翌月にずれれば、今月の予約表には空きができます。一方で、来店数が変わっていなければ、売上の減少は客単価に関係しているかもしれません。
「集客できていない」とひとまとめにせず、どこで変化が起きているかを確かめることが最初の一歩です。
1.新規のお客さまが来ない理由を分けて考える
サロンの存在を知ってもらえていない
技術や接客に自信があっても、近くに住む方にサロンの存在が伝わっていなければ、予約の候補に入りにくくなります。
ホームページやInstagramのプロフィールを初めて見る方のつもりで開き、次の情報がすぐ分かるか確認してください。
- どこのサロンなのか。〇〇市、最寄り駅、駐車場などの案内。
- どんなお客さまに向いているのか。
- 得意な施術と、料金・所要時間。
- 予約できる日時の確認方法と、申込先。
投稿を増やす前に、プロフィールから予約まで迷わず進めるかを確認してみましょう。Googleマップ上の店舗情報を利用している場合も、営業時間や予約先が現在の内容になっているかを見直します。
魅力や「自分に必要なサロンだ」という理由が伝わっていない
ネイルの写真がきれいでも、見た方が「私にも合いそう」と感じられなければ、予約にはつながらないことがあります。
例えば、「上品なデザインが得意です」だけでなく、「仕事で派手なネイルができない方へ。短い爪でも楽しめる落ち着いたデザインをご提案します」と伝えると、利用する場面が想像しやすくなります。
実際にあなたのサロンが提供できることを、お客さまの悩みや生活に結びつけて説明してください。安さ以外にも、選んでいただける理由を言葉にしてみましょう。
評判や初めての来店への不安が、予約をためらう理由になっている
「どんな人が担当するのだろう」「追加料金はかからないだろうか」「希望をうまく伝えられるだろうか」。初めてのサロンには、こうした不安もあります。
担当者の紹介、店内の雰囲気、料金に含まれる内容、来店から施術までの流れを伝えましょう。お客さまの感想を掲載する場合は、許可を得た実際の声を使います。
気になる口コミやご意見があれば、件数や評価だけで決めつけず、指摘された内容を確認します。料金説明や接客など、改善できる点を一つずつ見直してください。
2.既存のお客さまが、次も来たいと思える理由をつくる
既存のお客さまは、すでにあなたのサロンを知っています。ただし、知っていることと、再び予約することは同じではありません。
初めて来店したお客さまが、その後どうなっているかを確認しましょう。直近に来店したばかりの方を「再来店しなかった方」に含めず、次回来店を判断できる期間が経った方の履歴を見ます。
施術前のカウンセリングでは、デザインだけでなく、予算、生活で気になること、過ごし方の希望も確かめます。常連のお客さまでも、前回と同じ希望とは限りません。
施術後は、次回に役立つ提案を一つ添えてみてください。
「次はお仕事の予定に合わせて、今日より少し落ち着いた色もよさそうですね」
たくさんの新しいデザインを用意することだけが、次の来店をつくる方法ではありません。その方の好みや予定に合わせた提案ができているかを見直しましょう。
既存のお客さまへのお知らせの組み立て方は、LINEを使ったリピート客への案内例も参考にしてください。作成当時のLINE@という名称が残る記事ですが、案内内容と予約先を分かりやすく伝える考え方を紹介しています。
3.来店周期が延びていないかを確認する
お客さまとの関係が悪くなったわけではなくても、以前より来店の間隔が空くと、月ごとの来店数や売上は変わります。
まずは常連のお客さま数名の履歴を見て、同じ方の以前と現在の間隔を比べてみてください。「最近、全体的に予約が少ない」という感覚だけでは見つけにくい変化が分かることがあります。
お仕事や家庭の事情、予算の変化、予約したい日時が取れないなど、理由はさまざまです。サロン側の売上のためだけに、来店間隔を短くしてもらおうとするのではなく、お客さまの状況を伺います。
次回の目安を伝えるときは、施術内容や爪の状態に応じた説明と、ご本人の予定の確認をセットにしましょう。予定が決まらない方には、後から予約する方法を分かりやすく案内してください。
4.失客と決めつけず、来店が途絶えた方の状況を確認する
来店周期が延びている方と、来店が途絶えている方は、分けて見ます。いつもの間隔を過ぎても次の予約がない方を確認し、前回の施術や会話、予約変更の履歴を振り返ってみましょう。
来店がないだけで、「技術に満足していなかった」「他店に変えた」とは断定できません。事情が分からなければ、分からないまま記録します。
連絡を受け取ることに同意いただいている方には、予約の催促だけではなく、その後の様子を伺う連絡をする方法もあります。
「こんにちは。前回のネイルは、その後いかがでしたか。気になることがありましたらお知らせください。ご都合に合わせたご予約の相談も承っています」
返信がない方へ何度も連絡する必要はありません。もし不便や不満が分かったら、次のお客さまにも同じことが起きないよう、説明や予約方法を改善します。
5.客単価が下がり、同じ客数でも売上が減っていないか
「売上が落ちたから、お客さまが足りない」と感じていても、来店数を調べると大きく変わっていない場合があります。
施術売上は、基本的に次のように考えます。
施術売上 = 延べ来店数 × 1回来店あたりの施術客単価
例えば、月40回来店があり、客単価12,000円なら48万円。来店数が同じでも、客単価が11,000円になると44万円です。これは計算例であり、特定のサロンの実績ではありません。
物販売上がある場合は分けて確認します。また、同じ日にハンドとフットを利用された方を2回来店として数えないなど、比較する月で集計方法をそろえましょう。
客単価が下がっていたら、次の点を確認します。
- 割引の利用や値引き額が増えていないか。
- 安いメニューだけが選ばれる構成になっていないか。
- ケアや追加メニューが、その方に必要な理由とともに伝わっているか。
- 季節によるハンド・フットなどのメニュー構成の変化がないか。
必要のないメニューを勧めるのではなく、カウンセリングで伺ったお悩みに合う選択肢を、料金や所要時間とともに提案します。
客数・単価・働く時間の関係は、ネイルサロンの売上と稼働時間を考える記事でも説明しています。過去の実例を扱った記事ですが、目標額だけでなく、その売上をつくるために必要な働き方を考える参考になります。
6.キャンセルでできた空き枠と、最初から埋まらない枠を分ける
予約表の空きは、すべて同じ理由で生まれるわけではありません。
最初から予約が入らないなら、認知や提案、予約できる曜日・時間との相性を見直します。一方、予約は入るのに直前のキャンセルが重なるなら、予約確認や変更後の案内を見直す必要があります。
キャンセルがあったときは、件数だけでなく、日時変更につながったか、その枠に別の予約が入ったかも記録してください。キャンセル件数をそのまま失客数や売上減少として扱わないようにしましょう。
具体的には、次のような対応が考えられます。
- 予約日時、所要時間、変更時の連絡方法を事前に伝える。
- 予約確認の連絡を、お客さまと合意した方法で行う。
- 空きが出た際の連絡を希望する方へ、日時と受けられるメニューを案内する。
- 変更後の日程を相談できることを伝える。
空き枠が気になるたびに、すべてを値引きで埋めようとすると、忙しさの割に売上が残らなくなることもあります。まずは、どのような空きが増えているのかを確認しましょう。
40代・50代のサロン経営は、やることを増やす前に順番を決める
ここまで読んで、「全部見直さなければ」と感じたかもしれません。でも、今すぐ全部を変える必要はありません。
まずは、次の順番で一つ選んでください。
- 直近の予約表と売上記録を見て、以前と変わった項目を探す。
- 数字と実際のお客さまの様子を照らし合わせる。
- 今の働き方の中でできる改善を一つ決め、実行後の変化を見る。
新規のお客さまが減っているなら、予約までの案内を整える。常連のお客さまの間隔が空いているなら、次回提案や予約の取りやすさを見直す。来店数が同じなら、メニューや客単価を確かめる。
必要なのは、何となく頑張る量を増やすことではなく、あなたのサロンで起きている変化に合った対策を選ぶことです。
肩や腰、目の疲れを感じながら施術をして、営業後に毎日発信を増やす。その働き方を続ける前に、今の負担のままで改善できる部分がないか、一度整理してみませんか。
あなたのサロンは、どこから見直すとよいでしょうか
「新規集客もリピートも気になるけれど、何を優先すればよいか分からない」
「以前より予約が減っている。でも、これ以上無理をして働くことは避けたい」
そんなときは、45分の無料個別相談をご利用ください。今困っていることやサロンの状況を伺い、どのようなサポートが必要かを一緒に確認します。
基本はZoomを使ったオンライン相談です。お電話での相談も承ります。その他の方法をご希望の場合も、お気軽にご相談ください。
無料相談は、具体的な改善計画をすべて作成する場ではなく、お悩みとサポートの方向性を確認するための時間です。個別の改善提案や実行後の見直しが必要な場合は、状況に合った有料サポートをご案内します。
申込フォームの「相談されたい内容」には、今いちばん困っていることをお書きください。うまくまとめられなくても大丈夫です。
サポートの概要を先に知りたい方は、ネイルサロンのコンサルティング案内をご覧ください。
ぜひ、あなたのサロンのお話をお聞かせください。
執筆:門馬俊光/ネイルサロン専門経営コンサルタント
門馬俊光のプロフィールを見る

